下記の文章は軍学反対事務局の事務局長の小寺隆幸氏からのメールです。

現在、アメリカから大量の武器を日本は買い付け、それで日米安保の一翼を担ったいるとでも思っている

のでしょうか!とんだお門違いです。コロナ禍で生活に苦しんでいるシングルマザーやフリーランスの人びたが

大勢いると言うのに、防衛省は相変わらず、日本の科学分野の研究者にも軍事研究の一翼を担うように脅迫めいた

所信をのべつまくなくまき散らします。間違った敵地理論や戦争突撃論など、危険な戦争理論を億面もなく

人々に晒す今日この頃です。そこで、戦争礼賛理論にも通ずる敵地攻撃論について良心的科学者はどう考えているか

を以下の論点開陳で明らかにされたものを我々一般人も吟味してみましょう!

皆様
政府はイージスアショア断念を逆手に取って、急に敵基地攻撃論の議論を始めよ
うとしています。
それを巡って水島朝穂さん(早稲田大学教授)が3回にわたって本質的な批判を
展開しています。(8月3日付けの第3回も既に公表されています)

「敵基地攻撃能力=抑止力」という妄想」

第一回 http://www.asaho.com/jpn/bkno/2020/0720.html
第二回 http://www.asaho.com/jpn/bkno/2020/0727.html
第三回 http://www.asaho.com/jpn/bkno/2020/0803.html

1回目は「韓国との事前協議が必要」という副題です。
まず敵とはどこか?と問い、北朝鮮を指すと考えて論を進めています。
その中で、2015年の日韓国防相会議において、韓国が次の様に日本にくぎを刺し
たことを紹介しています。
《「北朝鮮は大韓民国領土」として、「(北朝鮮ミサイル基地攻撃時にも)我々
の事前協議と同意が必要である」》
さらに日本が「敵基地攻撃」を行う状況は、「朝鮮有事」となっている事態です。
したがって、朝鮮国連軍、米韓連合軍が活動しています。
2015年9月の韓国国会で、「万が一北朝鮮が戦争を起こし、日本による「敵基地
攻撃」を米国が了解したとしても、さらに、米韓連合軍の「戦時作戦権」として
の韓国大統領の許諾が必要になるとしています。
そこで水島氏は「朝鮮半島有事で朝鮮国連軍、米韓連合軍の軍事作戦が展開され
ているなかで、日本が一方的に北朝鮮に対する「敵基地攻撃」をすることなどで
きるわけがない」と指摘します。
韓国は、朝鮮半島有事の際の日本の「参戦」を事実上拒否しているのです。
日本の植民地支配の歴史からいえば、これは韓国人にとって当然の感情でしょう。
日本軍が韓国の領土でもある北朝鮮の基地を空爆し、北朝鮮民衆を殺戮すること
を許すはずはありません。
「敵基地攻撃能力」を語る自民党には、「被害者」日本、「加害者」北朝鮮、
「日本の味方」アメリカの3つしか登場しないが、「視野が狭すぎる。過去の歴
史を踏まえ、東アジアの状況をしっかり見据えた議論をすべきである」と水島氏
は提起しています。

2回目は「法的、軍事技術的視点から」です。
2014年以前は「我が国に対する武力行使の着手」がなければ日本は個別的自衛権
の行使として武力の行使をすることができませんでした。
しかし「他国に対する武力の行使」を契機とする集団的自衛権行使を認めてしま
ったため、「我が国に対する武力行使の着手」前から集団的自衛権行使として武
力の行使が可能となってしまいました。
もし米国に対する北朝鮮の武力攻撃の着手が認定されれば、日本は集団的自衛権
の行使として、北朝鮮に対して武力の行使をすることができるのです。
しかもミサイル策源地に対する攻撃を軍事的に成功させるためには、相手の防空
能力に対する攻撃も必要で、レーダーサイトや他の空軍基地を破壊しなければな
りません。
これは「自衛隊による空爆であり、空襲であり、普通の戦争である」と水島氏は
指摘します。
2009年に浜田靖一防衛大臣が国会で、敵基地攻撃能力について「装備として持っ
ていません。基本的には、そういう状況に陥らないように、外交努力等々によっ
てこういったことがないようにすることが重要であろう」と答弁しましたが「そ
れがまっとうな感覚である」と水島氏は指摘します。
さらに氏は北朝鮮の各種「ミサイル」について詳しく検討しています。
また湾岸戦争時、アメリカがイラクのスカッドミサイルを撃破するため、「スカ
ッドハント」という空爆を行ったが、期待された成果を挙げなかったことを例に、
北朝鮮の移動式ランチャーを捕捉し、撃破することの困難性を述べています。

3回目「過大評価と過剰対応」では、そもそも北朝鮮のミサイルは脅威か、とい
うことを論じています。
次にアメリカ本土やグアムを標的とした北朝鮮によるミサイル発射準備に対し日
本が「敵基地攻撃」を行った場合、北朝鮮からの日本に対する報復攻撃は必至だ
と指摘しています。
さらに2018年12月制定の「防衛計画の大綱」に「総合ミサイル防空」が新たに書
きこまれたことを取り上げています。
米軍の「統合航空・ミサイル防衛」は「敵の航空・ミサイル能力から悪影響を及
ぼし得る力を無効にすることにより、米本土と米国の国益を防衛し、統合部隊を
防護し、行動の自由を可能にするために行う諸能力と重層的な諸作戦の統合」と
されています。
結果的に自衛隊の「総合ミサイル防空」もこれと密接な関係をとることになりま
す。
そして水島氏は最後に「『敵基地攻撃能力』の向こうには、米軍と一体となって
『金力・兵力=人命』を費消する明日がある。『迎合』と『忖度』と『思考停止』
の『同盟』から距離をとって、『日米同盟オンリー』ではない、アジアのなかの
日本という視点と思考が求められている』とこの論考を締めくくっています。

2万6000字を超える論考の一部を簡単に紹介しました。ぜひ原文をお読みくださ
い。
なおこれまでも触れてきましたが、JAXAと岡山大、東海大が進めている極超音速
飛翔体のためのエンジン開発は敵基地攻撃を可能とするマッハ5以上のミサイル
開発のために他ならないでしょう。
そういう軍事研究も許してはならないと思います。
小寺隆幸

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