3月19日のネット配信ニュース「ダイヤモンド・プリンセス乗客のロシア人医師激白」インタビューを受けたポポフ医師のブログはロシア人の中でも当初から話題になっている。このブログを読むとロシア人の大胆な中にも繊細さのあるところが分かって面白い。ロシア人は一見、野性的で力強く、粗暴な感じがするが、あのホフロマ塗りに象徴されるような一筋一筋の筆使いの際立つ繊細さには瞠目することがある。このポポフ医師はダイヤモンドを下船し、ロシアに帰還した後、シベリアのチュメニか何処かの病院に二週間、強制入院させられ、それから退院後は即、日本に蜻蛉かえりして銀座や帝国ホテルを楽しんだそうである。彼は日本のことを絶賛しているが、ほめすぎてかえって日本のことを冷静に見ることができないようである。しかし他国の人間の悪口を言えたものでもないだろう。批判性や、政治性は日本人も皆無と言っても過言ではない。
ポポフ医師は無邪気に日本人との客船での共同生活を楽しんだ。地上ではコロナ問題で大騒ぎであったが、彼は悠然と豪華客船の日常生活を満喫したのであった。こういうのんびりさや物に動じないことはロシア人の特質といえよう。
*ホフロマ塗りー伝統の食器に使われる漆塗り。可愛く、繊細な柄やけばい物など多様なもののがある。
下はポポフ医師のブログのURL
https://drive.google.com/?ogsrc=32&tab=mo1&authuser=0