11年目の福島

  • 2020年3月12日
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月刊誌「政経東北」3月号は6ページを割いて小出裕章元京大原子力実験所助教の福
島事故の現状と事故収束の見通しに関する極めて注目すべき提言を掲載しておりま
す。(元駐スイス大使村田光平氏のメールより抜粋)

皆さま、昨日は福島原子力事故から11年経過した記憶に止めるべき大切な日でありましたが、行政はコロナウイルス蔓延をいいことに本当に日本人が知るべき大切な事柄をまたもや闇の中に放り込もうと試みました。しかし今日本は戒厳令が解除されていない異常な事態の中にあるんですよね。皆さま一瞬忘却の彼方にいるかも知れませんが実は、依然として大変な世界に我々は放りこまれているわけです。幸か不幸か、コロナウイルスのせいで、一瞬忘却の彼方でしょうが、故郷に帰ることができない人が十数マンといるわけです。福島は決して忘れることのできない、ごく身近な我々に降りかかっている出来事でその出来事は死ぬまで、また我々が死んだ後も尾を引いて何百年も続くことが事実であることを小出氏の文章で思い知らされます。さくじつWHOのグテーレス事務局長が、コロナウイルスはバンデミックな様相だといみじくも表明しましたが、このウイルスよりさらに長引くのは福島放射能爆発事件です。本来は日本は五輪など全く不可能な国であることを世界五輪委員会も安倍政権も全く隠蔽して世界に告知したのですからその罪は深く、世界中から告発されるに値することなのです。以下、その骨子を報告させていただきます。

1. 1ミリシーベルト以上の汚染がある場所に日本政府が居住を許していることは言
語同断である。

2.原子力緊急事態宣言は100年たっても解除できない。

3.日々成長する子供は細胞分裂が活発なので被曝の影響は計り知れない。

4.原子力を推進しようとする限り海洋放出以外の方策は取れない。しかし希釈が不
可欠であり放出完了には何十年もかかる。

5.燃料デブリの取り出しは、人間が近付けば即死するほどの放射線量のため不可能
である。

6. 国と東電のロードマップが言う「30~40年で事故を収束させる」ことは不可能で
ある。

国・東電は「廃炉は不可能」と福島県に謝罪すべきである。

7.廃炉ができなければチェルノブイリで行われた「石棺」で覆うことしかない。そ
の前提条件は1~3号機のプールに保管された

未使用、使用済みを合わせ1573体の燃料棒の取り出しである。

8.廃炉作業をめぐっては必要とされる労働者はチェルノブイリの比ではなく、日本
人だけでは到底賄いきれない。

日本人であれ外国人であれ、被曝限度に達したら切り捨てるような労働は認めるべき
ではない。

9.もし「オリンピックに反対する人は非国民」というなら喜んで非国民になる。

オリンピックに使うお金があるなら被害者の救済にあてるべきである。