香港出身の男性の感染者がみつかって以来数日間の間に70人もの人に感染は拡大した。
このウイルスはどの程度に毒性があるか、また感染力がどの程度あるかはまだ未知の部分があるが、発症が定かでない場合のウイルス保持者からも感染させられることは不気味な感じである。横浜港に停泊を命ぜられたダイヤモンドプリンセス号は7階建ての超大型船だ。2014年、長崎三菱造船所で建造され、船籍はバーミューダからイギリスに変更された。乗組員は1100人余り、今回の乗客乗員数は3700人を上回る数であった。姉妹船はサファイアプリンセス。クイーンエリザベス号やクリスタル・クルーズシリーズなどの超豪華客船クラスの船と異なり、一泊2万円くらいの船客にとっては利用しやすいお手頃価格であった様だ。しかしいくらお手頃価格でも感染を防ぐために全員が14日間も船内に閉じ込められ、下船も観光もご法度とは気の毒なことだ。船内は共通のレストランや、カジノ、共同利用のプール、シアター、バーがあり、それらは全て共同利用であるからよ程防ウイルス対策を取らない限り、瞬く間に感染拡大することは目に見えている。デッキもダンスホールも共同利用で、厨房はもちろん共同であるから、ウイルスの知識があり、その対策を徹底させないとアウトであろう。今後しばらくは感染者は続々と出てくることを考えると船内に閉じ込められた客達は生き地獄の様になることは請け合い、同情する。
筆者も海外学会の終了後、日本で乗船予約をして最寄りの停泊中の港から船出をしたものであるが、一人乗船は1.5倍から2倍の高値になるので不経済だ。しかし国から国へ移動する場合、大量の資料や書籍を抱えた女性の一人旅にとっては客船を利用することは極めて安全であることは請け合いできる。ある女性一人旅の人(米国人)はほとんど一年中船旅をして一億円くらい使っているそうだが、その女性によると船旅は女性にとって安全で物事を深く思索するにはもってこいだと言っていた。船旅については色んな話やエピソードがあるが、また追々語りたいものだ。